糠に釘(ぬか - くぎ)は、「何の効き目もないこと」という意味で使われているが、元々は正反対の意味なのである。
概要
語源は、「おばあちゃんの知恵袋」的教えの一つ。茄子の糠漬けを作る際によく言われる。茄子は色抜けがよく起きるが、防ぐためにミョウバンなどを使うと風味が落ちてしまう。
そこで活躍するのが、錆びた釘である。
錆びた釘を糠味噌の中に入れるだけで、色抜けを防ぐことができるのである[1]。先人たちは、このような知恵を駆使して生活していた。効き目だらけである。
誤用のきっかけ
しかし、最初から便利なものに囲まれているバカ者若者には、その意味が理解できなかった。いくら説明を試みても、出てくる言葉は「何で釘なんか入れるんだよ[2]」「なにこの釘ぃ。気持ち悪ぅい[3]」「添加物入れればいいじゃん[4]」といった安易な発想ばかり。この惨状を見た人が、「糠に釘を入れる意味が分からないらしい。これからあいつらを糠に釘と言ってやろう」と言い出し、それが広まってしまったため、現在では「糠に釘を打ち込もうとするように、手応えがないこと」という誤った意味で使われるようになってしまった[5]。
脚注
- ↑ 鉄分が色抜け防止に役立つのだとか。
- ↑ 柔軟性が無い。現代人の欠点である。
- ↑ 無知。現代人の欠点である。
- ↑ 工夫して考えようとせず、簡単なことばかりやろうとする。現代人の欠点である。
- ↑ ある意味正しい。
関連項目
- 暖簾に腕押し 同じような意味で使われるが、これも元々正反対の意味である。詳しくは当該ページに詳しい。
- 糠漬け