ウソブックス:主人公になろう

出典: 究極の八百科事典『ウソペディア』

人間、誰しも一度は思うはずです。「ああ、マンガやアニメの主人公になれたらなあ」と。しかし、こうも思うはずです。「なれるわけねえや」と。

そんなことはありません。これを読んでいるあなたも、以下に記すことを忠実に再現すれば、立派な主人公になることができます。

髪型・髪色を派手にする[編集 | hide | hide all]

何事もまず形から入ることが重要です。そこで、どんな主人公にも欠かせない要素の一つである、毛髪から主人公になりましょう。

基本的に、黒髪・茶髪はNGです。そんな髪色は脇役やモブに任せて、あくまで独創的な髪色を目指しましょう。独創的といっても、グラデーションにしたり、差し色として加えるのは推奨されません。目に刺さるような単色が良いでしょう。

オーソドックスな金髪でも良いですが、青やピンク、銀など、とにかく派手で現実離れしたカラーリングを心がけると、より主人公っぽくなります。

髪型は、とにかく立体感、うねりを持たせることが大事です。炎のような髪型は少年漫画的で、主人公らしくありながら親しみやすくもあるため、オススメです。初心者はドラゴンボールスーパーサイヤ人を参考にすると良いでしょう。イナズマイレブン逆転裁判なども髪選びに役立つはずです。

自分語りをする[編集 | hide]

見た目を完成させたら、次は内面、あなたの性格を主人公らしく仕立てましょう。そのために必要なのが、「自分語り」です。自分語りといっても、口に出す必要はありません。いや、口に出しても構いませんが、実際は心の中で唱えればいいのです。以下の文は、自分語りをするために大いに役立つことでしょう。

(一人称)の名前は(名前)どこにでもいる、ごく普通の学生。

ありふれた平凡な人物であることを殊更に主張しておけば、いざ騒動に巻き込まれたときの主人公感がアップします。もっとも、学生でないと主人公になれないわけではありませんが、大体の主人公は学生です[要出典]。今からでも遅くありません。大学受験をしてみましょう。

分かりやすいキャラになる[編集 | hide]

続いても、内面を形成するステップです。性格を決定づけてしまいましょう。

主人公には、熱血か冷血かのどちらかしかいません[要出典]。具体的に言えば、仲間思いで正義感が強く涙もろい熱血キャラと、厭世的でスカした冷血キャラに分けられます。どちらでもいいので、分かりやすいキャラになってしまいましょう。主人公が平々凡々では全く意味がありません。「ごく普通」と自称していても、極限状態に置かれればどちらかの性格が露わになります。大半の主人公は熱血側であるため、主人公らしさを追求する場合は前者を、他人と違うことに喜びを感じる場合は後者を選びましょう。

改名する[編集 | hide]

主人公の名前は、インパクトのある名前でなくてはなりません。そこで、改名をしてみましょう。

特にオススメなのは、字面だけで強そう、威厳がありそうな名字(十文字、二階堂、小鳥遊など)。自己紹介だけで他を圧倒できますし、オリジナリティも出すことができます。

ダジャレネームも有効です。近年では多くの漫画家のネーミングセンスの無さによってダジャレネームが大量に生み出されているため、主人公として認知されやすくなります。

一周回って、山田太郎のようなごく普通[要出典]の名前にするのも構いませんが、既にあちこちで使われているので、注意が必要です。

おわりに[編集 | hide]

いかがでしたか? 以上のステップを踏まえれば、あなたは念願の主人公になることができます。どこからどう見ても、あなたは主人公そのもの。人気者になること間違いなしです。

早速学生服をクローゼットから引っ張り出して、髪色をビビッドカラーに変えたら、「僕の名前は長宗我部元親…」とか「フォレの名前は松陰寺しょうフィンじ太勇たいヒュウだ(口笛)」などと、誰に向けるでもない自己紹介をブツブツ唱えながら街を歩き、世間の視線を全て自分のものにしてしまいましょう!

このとき、子供に「ママー、へんなひと!」と指を差され、その母親が「しっ、見ちゃいけません!」と言う光景を目にするかもしれませんが、問題ありません。そんな親子の会話も、主人公を主人公たらしめる大事な要素の一つなのですから。

関連項目[編集 | hide]