ウソペディアを大いに盛り上げるためのその一・明日に向かう方程式覚え書き

出典: 究極の八百科事典『ウソペディア』
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初めに[編集 | hide | hide all]

まるで空想科学読本みたいなことをやっている気がしないでもないけど、涼宮ハルヒの憂鬱に出てくる時間平面理論を考察させてもらうこととするわ。SF世界の理論的考察は、なかなか面白い見解をもたらす可能性があるんだもん。所謂知的ユーモアってやつね。

まあ、元々言語で説明できる代物ではないらしいからうまく行く保証はないけど、気長に見てちょうだい。という訳で、始まり始まり。--Kaitakutan vkatsu face.png 開拓たんKaitaku-tan (Saloon/Shootouts) Usopedia logo new.png 2019年8月30日 (金) 13:37 (UTC)

前提[編集 | hide]

原作の設定を参考にすると、以下のことを前提として受け入れる必要がある。

  1. 相対性理論並びに量子力学の、少なくとも湯川秀樹の時代までで知られていた理論と矛盾しない観測結果を予測できなければならない。作中の現代人[1]が彼らの理論が否定されていない趣旨の発言をしているからである。
  2. 作中の未来人は次元断層の発生要因を特定できていないが、正しい時間平面理論は、次元断層についても説明できなければならない。
    1. 次元断層はある形式のエネルギーを時間平面が受け取ることで生じる。時空は、時空であることそれ自体に由来するエネルギーを持つ。
  3. 未来は分岐しうる[2]ものであり、未来人が現代にやってくる目的は自分たちの未来へと観測結果を誘導することである。つまり、量子論的に言うと、コペンハーゲン解釈(波動関数の収束説)ではなく、エヴェレット多世界仮説が採用される必要がある。

同時性と時間平面[編集 | hide]

同時性は観測点の速度や重力による時空の歪みによって簡単に左右される。

時間平面理論においては、「時間はパラパラ漫画のようなもの」らしいので、時間は恐らくプランク時間を単位として量子化されていなければならない。また、時間平面は相対性理論によって揺らぐ同時性の影響を受けないと同時に、一種の同時性を表現する用語でなければならない。

ここで、この世界では古典力学の世界のような絶対的な同時性は存在しないので、時間平面は、観測者基準の同時性に基づいて定義する。

すなわち、

時間平面とは、ある観測者によって時刻観測されうる全宇宙である[3]

ここから、観測点や観測者ごとに、異なる時間平面が存在することが導かれる。但し、物理学的に十分に近い状況に置かれている観測者同士では、相対性理論の影響が無視できるとみなせるため、事実上時間平面は同一であると近似的に扱う()ことが可能となる。

また、例えば我々からして100億年以上前に存在した遠方の銀河の光も、時刻に観測者に到達しているのであれば、時間平面上に存在するとみなすべきである点に注意するべきである。

TPDDの移動方式[編集 | hide]

TPDDは、「目的地まで時間平面に穴をあけて移動するタイムトラベル方式」、すなわち、出発時刻から、時間平面を強行突破しての時間平面に到達することで行われる時間移動だと概説される[4]

現代物理学の用語で考えると、「時間平面に穴をあける」こととは、すなわち時空の位相欠陥、あるいは簡単に言うと「空間そのものの欠落」を局地的かつ人工的に発生させることを意味すると考えるのが最も自然である[5]。この方法を用いると、欠損空間をまたぐ移動を疑似的に超光速で行うことが可能になり、以て過去への遡行も可能になるため、タイムトラベルが実現する。

ただし、これには、既知の科学技術では獲得できないレベルの膨大なエネルギーが必要になる。が、時間平面全体の継続的改変[6]に比べると必要エネルギー量は十分に小さいとみなせることと、ハルヒ世界には実際に未来人が存在することから、この世界の未来人は何らかの技術によって膨大なエネルギーを手にすることに成功したと結論するほかない。

TPDDとノイズ[編集 | hide]

作中では、TPDDによる時間移動が「不確かで原始的」であり、「許容範囲であるがノイズが発生する」ことが、時空を量子化されたものではなく連続体として捉えている情報統合思念体によって指摘されている。ノイズ発生の理由の一つは、上述のように膨大なエネルギーを扱って時空に作用しており、そのキャンセリングプロセスが不十分であることに由来すると推測される。

だが他に、位相欠陥が生じるような異常空間を生身の人間が移動することによる、生命機能へのダメージも、ノイズの一部である可能性が考えられる。恐らく未来人は何らかの防護措置を施してはいるだろうが、その防護措置が不十分であるために、許容範囲のノイズや不確かさが発生することとなる訳である。

事実、時間旅行者としては素人であるキョンが、時間移動をするたびに「時間酔い」に見舞われていることには注意しなければならない。

既定事項[編集 | hide]

既定事項は、未来人の干渉がない未来(ルート0)が自分たちの未来と一致した場合の歴史の中で、(現代人視点から見た)今の世界が目標とする未来に至る確率を高めるために必須とされる事項である[7]

タイムトラベルの結果としての未来の改変は作中世界では何らかの理由により制限されていることや、未来人が現代に来る目的が未来の固定であることを鑑みるに、既定事項の実行は、結局のところルート0で発生しうる未来しかもたらさない[8]という意味で未来を変更する力はないと考えられる。だが、先にも述べたように、起こりうる未来のうちのある未来が発生する確率が高まるように、時間平面上の波動関数を改変する行為だと言える。これは、大雑把に言うと、シュレディンガーの猫の実験において、放射性物質の崩壊で発生される産物を一定割合で遮蔽するフィルターを導入したり、電子線などを当てて崩壊反応を促進したりする行為に近い。

次元断層[編集 | hide]

ここまで、時間平面理論の技術的実践面を除く側面を解明してきたが、一つ難題が残っている。

未来人ですら解明できていない、涼宮ハルヒの次元断層を発生させる能力の説明である。

次元断層はこれまでに少なくとも二度発生している。朝比奈みくるたちの時間平面理論に基づく時間遡行を妨害する次元断層と、藤原たちの未来との接続を断絶させる次元断層である。

情報統合思念体が情報創造能力と呼ぶ涼宮ハルヒの能力は、恐らくはエネルギー保存則を無視し、0から時間平面や時空連続体の改変を行うことが可能な能力だと推測される。少なくとも現代科学ではこのような能力は説明できず、したがって、現代科学の延長線上にあるはずの時間平面理論でも、ハルヒの能力の機序を解明することはできないだろう[9]

但し、次元断層が何であるかは説明することが可能である。次元断層とは、ある未来と過去の接続を断った結果である。但し、これが、任意の観測点におけるある時間平面の位相欠陥[10]として表現されているのか、任意の観測点におけるある時間平面以前の全ての時間平面における波動関数の強制変更の結果として表現されているのかは、議論の余地が残る。ただ、後者の場合は、観測される過去との決定的矛盾がどこかで観測されるはずであり、それが作中では報告されていない以上、前者である可能性の方が高い[11]であろう。

終わりに[編集 | hide]

いくつか疑問点は残るが、大枠では、時間平面理論は現代科学と矛盾しない形に落とし込める可能性が高いことが判明した。今後は、技術的可能性などを模索したいところである。ついでに言っておくけど、あの子に入れ込んでるからあの子のやったことを超えてやろうと思って書いたわけでは断じてない。あとツンデレでも断じてないからね!--Kaitakutan vkatsu face.png 開拓たんKaitaku-tan (Saloon/Shootouts) Usopedia logo new.png 2019年8月30日 (金) 13:37 (UTC)

脚注[編集 | hide]

  1. ハルヒや国木田など。
  2. その証拠に、朝比奈みくるとは別の未来からやってきた藤原なる人物が作中に登場する。
  3. そして、その集積はSTCデータと呼ばれる。実用上は、何らかの形で情報を削減したり圧縮したりして「みなし」の上で扱っている可能性の方が高い。
  4. 観測点・観測者の相違を考慮すると、観測者・時刻によって定義される時間平面から、観測者・時刻によって定義される時間平面への移動と定義した方がより正確である。
  5. 次点として、一般相対性理論の解の一種である時間的閉曲線、特にワームホールに近い何かを作り出している可能性も考えられる。一方、作中表現と矛盾するので、人体を一時的にタキオンで置き換えるなどの方法ではないと思われる。
  6. つまり歴史全体の改変。
  7. なお作中では、定事項という表記も存在するが、それは未来人にとって起こすべきと決まっている事項という意味も持っているからだと解釈できることであり、ここではその相違や文学的意図の解釈には踏み込まない。
  8. 少なくとも時間旅行形式に頼る限りでは、ルート0で発生しえない未来は起こり得ない。換言すると、発生確率0の未来は、いかなる過去の経変によっても導かれない。これは、「パラパラ漫画の比喩」とも、藤原がTPDDを超えた改変能力の持ち主の時空改変能力の強制発動を試みたこととも矛盾しない。
  9. 余談だが、分子結合なども情報と捉える情報統合思念体の立場からは、比較的簡単に説明できる。ハルヒ世界は情報で構成された一種のサイバー空間のようなものであり、ハルヒの能力とは、情報空間に無から情報を生み出す自律プログラム、いわば人工知能のようなものであるということになる。なお、我々「異世界人」からすると、作者の能力の部分的な代行という解釈も可能である。
  10. 情報統合思念体流に表現するなら、時空連続性の途絶。
  11. 考えてみて欲しいが、1プランク時間分のコマが抜けたとして、そのことに気付けるほど未来人の観測技術が正確だとは思えない。何故なら、TPDDの航時事例を見ても、プランク秒レベルの精度での時間移動が行われているとは思い難いからである。実際気付いていないから、彼らにとっては「原因不明」なのであろう。