千厩ダッシュ
千厩ダッシュ(せんまやダッシュ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)大船渡線で行うことができるであろう理論上のエクストリームスポーツである。
概要[編集 | hide | hide all]
このエクストリームスポーツは、いわば「下山ダッシュ」の上位互換である。
大船渡線の線路は、岩手県一関市の山間部にある陸中門崎駅~千厩駅の区間で、不自然なほど凸状に大きく北に迂回している。一方で、大船渡線に並行して走る国道284号は、両者の間を比較的まっすぐに結んでいる。そのため、陸中門崎駅で列車を下車し、全速力でダッシュしたら、千厩駅で再び同じ列車に乗車できるのではないか―。この思いつきが千厩ダッシュである。なお、逆のルートでも競技が成り立つので陸中門崎ダッシュ(りくちゅうかんざきダッシュ)ともいえるだろう。
現実[編集 | hide]
下山ダッシュが健脚な人であればそこまで高難易度ではないゆえ、千厩ダッシュも難しくないのではないか、と考えたくなる気持ちはもっともである。しかし、下山ダッシュでダッシュする距離が2km程度なのに対し、千厩ダッシュの距離はその6倍の12kmほどあるのだ。そして、2020年1月の時刻表によると、陸中門崎から千厩までの列車の所要時間は33分程度である。12kmを30分で走れるかと考えると、この競技は非常に難しいのである。なにしろ、10kmマラソンで30分というと箱根駅伝のランナーが出す記録に近い[1]。プロの陸上選手ではない男性の10kmマラソンの平均タイムは1時間程度であり[2]、一般人がこの競技をクリアすることは非常に難しいと言わざるを得ないのである。
実際、過去に「探偵!ナイトスクープ」で、陸上部所属の高校生がこの競技に挑戦する様子が放送されたことがあるが、たまたま列車がダイヤ乱れで遅れたため運良くクリアすることができたという状況だった。
その他の懸案事項[編集 | hide]
競技中の不慮の事故へのリスクという点でも不安の種がある。下山ダッシュが、坂が多いとは言え飯田という1つの街の中で完結するのに対して、千厩ダッシュは千厩と陸中門崎という2つの街の間に跨がるということである。言い換えると、下山ダッシュは常に街の中を走るのだが、千厩ダッシュは田舎道を走ることになる。そのような状況下で、何らかの不慮の事故が発生した場合に助けを呼ぶことが難しくなるリスクがある(救急車を呼んでもすぐに来るとは限らない)。
このことを考慮しても、下山ダッシュに比べて難易度は極めて高いのである。なお、自転車などダッシュ以外の方法だったら、一般人でもクリアできるかもしれない。
脚注[編集 | hide]
関連項目[編集 | hide]
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