酸素

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酸素(さんそ、:Oxygen)とは、ラン藻類によって量産された、地球史上初の毒ガス化学兵器である。化学式はO2原子番号8の元素単体である。

概要[編集 | hide | hide all]

今から35億年前の原始生命体は、酸素を用いずにエネルギー生産する[1]ことで活動していた。今でも海底の熱水噴出孔に生息する生命(特に古細菌類)はそうであるが、これは当時の生命が酸素濃度の極めて低い環境で活動していたからである。

当時の地球は、温暖化で大騒ぎしている今の比ではないほど二酸化炭素濃度が高かったが、生命は特にそのことを問題にはしていなかった。ところが約20~30億年前に、この二酸化炭素を資源とみなして、今の人類の如く無計画に消費し始める生命が現れた。これが、シアノバクテリア、あるいはラン藻類と呼ばれる生命で、それらは同じく豊富な日光をも資源として、呼吸に必要となるグルコース(ブドウ糖)の計画的生産を試みた。すなわち、

6CO2二酸化炭素 + 6H2OC6H12O6グルコース + 6O2酸素[2]

かくてグルコースの生産に成功したところまでは良かったのだが、副産物として酸素も発生することとなってしまった。

この副産物が無害であればまだよかったのだが、人類の無計画な産業廃棄物同様、酸素もまた生命にとって大変有害であった。自分達を酸化させる、つまり簡単に言えば「錆び付かせる」効果があったからである。

結果として、大量発生した酸素は、生命の大量絶滅をもたらした。

対策[編集 | hide]

有毒な酸素に対し、生命は何らかの対策を講じる必要が生じた。以下は、そのうちのいくつかの生存戦略として、現在も続いているものである。

酸素のない土地へ(古細菌類の一部など)[編集 | hide]

嫌気呼吸を行う古細菌類の一部などは、改訂・深海の熱水噴出孔など、光合成が行われず[3]酸素汚染の進んでいない土地へと逃れることを選択した。その一部は、化学合成細菌として、光合成とは異なる方法でのグルコースの生産にも成功し、現在に至るまで生き延びている。エコな生命の先例として、人類も学べるものがきっとあるであろう。

酸素を泥臭く使ってしまえ(好気性細菌[編集 | hide]

豊富な二酸化炭素と水の資源としての活用に思い至ったラン藻類のように、開き直って毒物・酸素を活用しようと試みる生命も現れた。彼らは好気性細菌と呼ばれており、上手く酸素と共生する術を獲得したため、現在まで生き延びている[4]。人類もまた、汚染物質や放射線と共生する方向へと変化せざるを得なくなるかもしれないので、是非参考にするべきである。

好気性細菌を取り込んでしまえ(真核生物[編集 | hide]

更に狡猾に振る舞ったのが、酸素を手懐けた好気性細菌を取り込むことに決めた生命である。この生命のルーツはある種の古細菌類であることが判明している[5]が、彼らはグルコース内の化学エネルギーの利用率が好気呼吸では嫌気呼吸の約20倍であることに注目し、好気性細菌をミトコンドリアとして自身の内部で飼い殺しにすることに決めた。ミトコンドリアが持っている独自のDNAと自らのDNAとが混ざっては困ると考えた彼らは細胞核を発達させ、真核生物へと進化した。その一部は膨大なエネルギーと組織化された細胞構造を武器に多細胞化したり[6]、更にラン藻類を取り込んで植物へと進化したりし、大量発生した酸素が上空で化学変化を起こしてできたオゾン層の保護をも生かして、地上にすら進出する[7]ほど大繁栄している。

酸素は今でも毒物か?[編集 | hide]

結果から見ると、真核生物などはむしろ酸素のお陰で反映しているようにしか見えない。そこで、人はこう問うだろう。酸素は今でも毒物なのか、と。

答えは「然り」である。体内に溜まった活性酸素は今でも老化という形でじわじわと生命を酸化させるし、たとえ好気性生物でも、高濃度の酸素によってに至ることが知られている。

生命は、発生してしまった酸素と仕方がないから上手く付き合っているだけなのである。酸素のケースでは進化により適応する時間があったから良かったが、より請求に毒物の大量生産を続けている人類の前には、どれだけの生命が生き残れるかは危ぶまれている[8]

脚注[編集 | hide]

  1. これを嫌気呼吸という。その中には、醸造酒の製造に不可欠なアルコール発酵も含まれている。
  2. 正確には、6CO2 + 12H2O → C6H12O6 + 6H2O + 6O2。複雑な多段階反応の過程で、余分な水分子のやり取りが行われているのである。
  3. 太陽光が届かないため。
  4. この酸素活用術は、好気呼吸と呼ばれている。
  5. RNAドメインの解析結果による。
  6. 動物植物菌類(キノコやカビの仲間)など。当然、ヒトもその一例である。
  7. 4億4000万年前のオルドビス紀までは、生命はほぼ海中にしか存在しなかった。
  8. しかしながら、既に一部では多剤耐性菌など、抵抗に成功しているケースも存在するので、決して希望がない訳ではない。

関連項目[編集 | hide]