SCP-[データ削除済]
アイテム番号: SCP-[データ削除済]
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 各言語版ごとに財団側が用意したウェブサイトにて収容してください。財団における物体の収容活動に支障が出ないかを監視するため、常にサイト██の職員がコンピューターを用いて情報流出を確認し、検閲を行ってください。物体の重要な情報が流出した場合、また各言語版において新たに物体が登録されたことが確認された場合には、慎重に動向を調査し、影響を観察してください。検閲によって発覚した記事の影響が重度かつ広範だと予測されたものに関しては、即座に消去処理が行われ履歴は抹消されます。
説明:SCP-[データ削除済]は英語、日本語他複数の言語の文字コードによって書かれたSCP財団と名乗る匿名のウェブサイトです。現実に企業や法人といった形で実体は存在せず、架空の財団であると考えられています。SCP-[データ削除済]は現実に存在しない異常な事象・生物・物体といったものをSCPとしてナンバリング化し、そのようなオブジェクトを確保、財団施設[1]に収容、適切な保護を行うことを目的として活動していると述べています。また、異常なオブジェクトに対してはオブジェクトクラスという独自の指標を定め、収容が容易であるものをSafe、一般的・収容時の対応をEuclid、堅固な収容施設・慎重な収容をKeterとして表し、他いくつかのクラスによって分類しています。各オブジェクトは「そのオブジェクトに関する収容プロトコル(収容の手順)と説明、経緯を記した報告書」という形式で掲載され、適宜必要な画像や動画が添付されています。その過程で、不必要な情報・機密とされるべき情報はあらかじめ隠ぺいされています。
SCP-[データ削除済]の異常性は恒常的に発露されます。発見時には既にいくつかの番号に附番されいくつものオブジェクトが掲載されていたものの、アクセスを繰り返す度にいくつかのハンドルネームにおいてオブジェクトが増加していることが判明しました。オブジェクトが増えるにつれ、様々な形の文書[2]が増加していることが判明しています。また、ハンドルネーム同士においてコミュニケーションが通っていることから、何者らかの手によってこのサイトが運営されているのであろうと考えられています。それはオリジナルの英語圏に留まらず、複数の言語圏においてもサイトが独立し独自のオブジェクトを作成している[3]ことがわかっており、その総数は万単位に及ぶとされています。研究員によるアクセスの解析によってエディターとして参加している人間の情報を入手することができましたが、そのIPアドレスはいずれも架空のものであり、物理情報もこの星には存在しない点でした。
SCP-[データ削除済]は████年██月██日、業務外であったインターネットサーフィン中であった[編集済]研究員によって発見されました。当財団と活動内容、構造、人事の類において酷似されたため、発見当初は最高機密に指定され調査が行われましたが、その掲載されたオブジェクトの内容が財団が収容するSCPとは大きく性質や特徴が異なっていることから、Euclidとして指定・収容されました。最初に発見されたオブジェクトはSCP-173という番号のものであり、なぜ番号が001番より始まらなかったのか、その後の進展に関しては担当研究員による調査が行われています。
補遺-[データ削除済]-a: SCP-[データ削除済]における掲載内容が、当該SCPサイトを超えて一般のインターネット社会に浸透する様子が見られました。特に顕著とみられる百科事典サイト、動画サイトでは掲載内容を解説する記事・動画の投稿が相次いでいますが、それによる害は発生していません。この事象が観測されて以降、財団での情報処理はより厳重・広域に拡大されるとともに、当オブジェクトのミーム[4]化が疑われており、現在財団ではSCP-[データ削除済]に対するアクセス制限処置が検討されています。
要レベル4クリアランス | ||
調査により、このオブジェクトは私たちの住む惑星以外の星から送信された内容によって構成されている可能性が指摘されています。研究員がSCP-[データ削除済]にエディターとして参加し、コミュニティの中でさまざまな問いかけを行いましたが、それらの試みは曖昧な回答によって、新たな情報を得るに至りませんでした。仮にSCP-[データ削除済]に掲載されているオブジェクトが当惑星に実在する場合、財団は致命的な収容違反を引き起こしていることを示唆します。新たに掲載されたオブジェクトの実在に関する調査は、機動部隊イプシロン-11 ("九尾狐")によって常に実行されています。これまでのところ、掲載内容に当財団が収容・あるいは収容違反を起こしていた未知なるオブジェクトが存在する痕跡・データは発見されていません。 また、このデータが送信されている可能性のある・知的生命体が生存していると考えられる惑星については、現在も調査が続けられています。
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